自 令和6年4月1日 至 令和7年3月31日
はじめに
政府は、令和6年度の経済財政運営にあたっては、引き続き、「新しい資本主義」の旗印の下、
社会課題の解決に向けた取組それ自体を成長のエンジンに変えることによって、民間需要主導の
持続的な成長とデフレからの脱却、「成長と分配の好循環」の実現を目指していくこととし、
その中で、防災・減災、国土強靱化などの取組など、国民の安全・安心確保のための取組を
推進することとしている。
昨年11月には「国土強靱化、防災・減災など国民の安全・安心を確保する」を含む5つを柱とし、
予算、税制、制度、規制改革などあらゆる政策手段を活用した総合的な経済対策として、
「デフレ完全脱却のための総合経済対策」を策定し、その裏付けとなる補正予算が成立したところである。
また、令和6年度予算編成において前年度並みの公共事業関係費が計上され、
ハード面の整備とソフト面の対策との一体的な取組により、防災・減災、国土強靱化を推進するとともに、
持続的な生産性の向上に向けたインフラ整備等について重点的に取り組んでいくこととしている。
しかしながら、当協会としては、日本の活力を維持し、成長を取り戻すためには、一層の大胆な
財政政策の発動が引き続き必要であると考える。
そもそも、日本の道路をはじめとするインフラ整備は、量、質ともに不十分で あり、
国土強靱化対策も急務であること、また、高度成長期に造られた社会インフラの高齢化・老朽化に
伴う大改修時代を迎えていることなどを考えれば、今まさに、しっかりと中長期的な観点から、
社会資本整備のための公共投資を行うことが重要である。
特に、あらゆる社会活動の基盤となる道路インフラが充実すれば、短期的な経済効果のみならず、
中長期にわたりストック効果を発揮し、日本の経済発展や国民 生活の質の向上に寄与できることから、
道路整備への投資の増額と、長期安定的な確保は必要不可欠な状況にある。
また、近年の自然災害の激甚化を踏まえ、災害時の緊急支援体制について道路建設業界の使命として、
会員各社と連携して取り組んでいくことが、ますます重要となっている。
このような状況を踏まえ、道建協は、我が国の道路インフラ整備が促進され、
適切に維持・管理されること、また、地震や豪雨等による被災地域の復旧・復興が迅速に
進められること等を目指し、必要な関係予算が安定的かつ持続的に確保されるよう
働きかけていくとともに、業界として、施工体制の確保を含めた最善の努力が尽くされるよう取り組んでいく。
一方、建設業については5年間猶予されてきた労働基準法に基づく時間外労働の
上限規制が2024年4月から適用される。道建協として的確にフォローアップを実施するとともに、
会員企業が取り組んでいる様々な好事例について情報展開するとともに、発注者に対して
課題となっている事項の改善に向けて引き続き要望活動を展開していく。
また、道路建設業界は、入職者の確保が難しいうえに離職者の増加などもあり、
将来の担い手不足が危惧される中で、「担い手確保」が依然として大きな課題となっている。
このため、道路建設業の社会的評価の向上に向け、引き続き、人が集う 魅力ある道路建設業界を
実現すべく活動するとともに、協会活動の更なる活性化と会員サービスの向上を図ることとする。
以上のことを踏まえ、令和6年度の事業計画を以下のとおり展開する。
第1 基本方針
第2 一般事業活動計画
第3 舗装技術者資格試験事業活動計画
第4 アスファルト混合物事前審査事業活動計画
第5 道路試験所事業活動計画
第6 支部事業活動計画
第7 委員会等活動
令和6年度 事業計画(全文)(pdf)